求人を掲載する上で、給与の明記は必須です。分かりやすく明白に表記されていない場合、応募に繋がらないだけではなく、外部の各求人サイトで非掲載になってしまったり、あるいは求職者との間でトラブルに発展してしまう可能性もあります。ここでは、給与の書き方と注意点についてご紹介します。
最低賃金制を遵守する
最低賃金とは、使用者側(雇用者)が労働者に対して最低限支払わなければならない国が定めた賃金の下限額です。時給、日給、月給など支給方法は色々ありますが、必ず1時間あたりの賃金が最低賃金額を下回らないようにしましょう。
■日給の場合
日給の場合は、日給を1日の労働時間で割り、時給に直して最低賃金を割っていないか確認します。
[日給]÷[1日の所定労働時間]≧[最低賃金額]
■月給の場合
月給の場合は、月給(基本給)を1ヶ月の労働時間で割り、時給に直して最低賃金を割っていないか確認します。
[月給]÷[1ヶ月の所定労働時間]≧[最低賃金額]
※必ず支払われる金額を基本給として上記計算を行ってください。状況により変動する「インセンティブ」や「通勤手当」、また「固定残業代」なども基本給には含みません。
固定残業代について
月給制で固定残業代制を導入されている場合は、必ず以下の3点を明記ください。
・固定残業代をのぞいた基本給の額
・固定残業代の「金額」とその金額に充当する「労働時間数」
・固定残業代を超える労働を行った場合は追加で支給する旨
詳しい固定残業代のルールは、厚生労働省のホームページより確認できます。
具体的に細かく記載する
給与は求職者にとって最も重要な項目ですので、給与の内訳や各種手当(残業・住宅・皆勤・インセンティブなど)についてはできる限り細かく明記しておくと、求職者に安心感を与えます。
また該当者のみに支払われる手当の場合も「社内規定により、対象者に支給」などと加えて明記しましょう。
インセンティブなど、不確定な要素が多い場合は、給与例として、
「入社●年目/未経験入社/●●職/年収●万円」
というように、実際の例をあげて、目安を表記しておくと求職者にも伝わりやすくなります。
また賞与や昇給についても「賞与あり」とだけするよりも
「賞与あり/前年度支給実績計●ヶ月(年●回)」のように細かく書いておくと
入社後の年収のイメージも湧きやすくなります。
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給与は提示すべき内容を記載していなかったり、大まかに表記したりすると、応募後の辞退や入社後のトラブルに繋がる可能性のある重要な項目です。「情報が多すぎるのでは」と思うくらいに細かく記載し、分かりやすく明確に表記するよう心がけましょう。
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